内容説明
科学的な「知」はどこで、いかにして生まれたのか。植物学や地理学から、法、教育の分野まで、近代的な学知の形成において植民地のアクターが果たした役割に注目し、帝国のネットワークにおける移動・循環の中で科学が共同的に構築される現場を描き出す画期的な書。
目次
第1章 外科医、行者、商人、そして職人―近世南アジアにおけるランプルールの『オリシャの庭園』の制作
第2章 循環と近代的地図作成法の出現―イギリスと初期植民地インド、一七六四~一八二〇年
第3章 洗練性の再創造、信用の構築―ウィリアム・ジョーンズ、インド人仲介者、そして一八世紀後半のベンガルにおける信頼度の高い法知識の創出
第4章 一九世紀初頭におけるイギリスの東洋学、もしくはグローバリズム対普遍主義
第5章 普及論を打破する―一九世紀初期ベンガルにおける近代科学教育の制度化
第6章 旅人が機器になるとき―英領期の南アジア人による一九世紀の中央アジア探検
終章 リロケーション
著者等紹介
ラジ,カピル[ラジ,カピル] [Raj,Kapil]
デリー大学で修士号取得、パリ第一大学で博士号取得。フランス国立高等電気通信学校、リール第三大学などで教鞭をとり、現在、フランス社会科学高等研究院教授
水谷智[ミズタニサトシ]
同志社大学グローバル地域文化学部教授。博士(歴史学、オックスフォード大学)
水井万里子[ミズイマリコ]
九州工業大学教養教育院教授。博士(歴史学、エクセター大学)
大澤広晃[オオサワヒロアキ]
南山大学外国語学部講師。博士(歴史学、ロンドン大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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