内容説明
東南アジア有数の貿易国家バンテンを政治・経済・社会・思想・環境のあらゆる面から徹底的に解読、オランダや中国の刺激に積極的に対応して大きく変容していった現地商人・社会のダイナミズムを胡椒栽培・糖業から海賊活動をも視野に捉えて、その世界史的転換を示した渾身の力作。
目次
序章 東南アジア史におけるバンテン―「停滞の18世紀」論を超えて
第1章 基層の歴史―環境、人口、経済
第2章 支配のイデオロギーと構造―王権、社会、イスラーム
第3章 バンデン反乱1750‐52年
第4章 共栄の時代―スルタンとオランダ東インド会社の蜜月、1752‐70年
第5章 スルタン統治の終焉―王権の衰退と地方のダイナミズム、1770‐1808年
第6章 海賊と貿易ネットワーク―中国‐東南アジア貿易の拡大の中で
第7章 糖業の展開と境界社会の形成―華人移民のインパクトと越境貿易
第8章 植民地国家の構築―統治の浸透と限界、1808‐30年
終章 バンテンにおける近世、世界史の中のバンテン
著者等紹介
太田淳[オオタアツシ]
1971年福岡県に生まれる。2002年早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。2005年オランダ・ライデン大学大学院文学研究科博士(文学)取得。シンガポール大学ポストドクトラル・フェロー、台湾中央研究院助研究員等を経て、広島大学大学院文学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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