内容説明
下からの経済発展の衝撃。インド経済の歴史的な成長を準備したものは、経済自由化でもIT産業でもない。植民地期の胎動から輸入代替工業化、「緑の革命」の再評価も視野に、今日の躍動の真の原動力を掴み出す。圧倒的な厚みをもつ下層・インフォーマル部門からの成長プロセスの全貌を捉え、インド経済の見方を一新する決定版。
目次
第1部 経済発展への胎動―第一次大戦後の輸入代替工業化と農村・農業社会の変容(世界農業不況下の植民地インド―農業生産と農村社会の変化;植民地下での製造業部門の発展―民族運動、輸入代替工業化と多層的労働市場;インフォーマル産業発展の原型―在来・小零細企業の展開と消費構造の変動)
第2部 独立インドの経済発展―基盤の形成(国家主導の輸入代替工業化―工業化の基礎の形成;独立インドの農業発展;農村社会構造の変容と農村市場の拡大)
第3部 経済発展加速の構造―二層的発展とその交錯(小・零細工業の発展と低価格品生産;サービス部門の拡大と農村社会経済変動;農村‐都市インフォーマル部門経済生活圏;経済改革と工業・サービス産業の発展―大企業部門を中心に;インド社会の階層的構造は変化したのか―都市と農村社会の現在;21世紀インド経済の制約と可能性―二層的社会経済構造の形成と展望)
著者等紹介
柳澤悠[ヤナギサワハルカ]
1944年生。1972年東京大学大学院経済学研究科博士課程中退。横浜市立大学助教授、東京大学東洋文化研究所教授、千葉大学法経学部教授を経て、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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mittsko
Sanchai
O. M.