内容説明
暴力と平和、過激と穏健―真実はどこにあるのか。「自爆テロ」から民主政治まで多様な貌をもつイスラーム主義組織「ヒズボラ」。その知られざる実像を通して、レバノン政治・中東政治・国際政治のダイナミクスを描き出す。
目次
イスラーム主義が動かす中東政治
第1部 国境を越える抵抗と革命―ヒズブッラーの誕生と発展(抵抗と革命を結ぶもの―ヒズブッラーの誕生;抵抗と革命の思想―自爆攻撃を合理化する;国境を越える内戦とテロリズム―イスラーム主義に震撼する冷戦構造)
第2部 多元社会のなかのイスラーム主義―レバノン化するヒズブッラー(「テロ組織」が政党になるとき―ヒズブッラーのレバノン化;多極共存型民主主義におけるイスラーム政党―民主主義・宗教・ナショナリズム;対イスラエル闘争と中東和平問題―紛争はなぜ終わらないのか;抵抗社会の建設と社会サービス―サバルタン・ヒズブッラーの日常実践)
第3部 今日の中東政治の結節点―ヒズブッラー化するレバノン(「新しい戦争」としての二〇〇六年レバノン紛争―均衡はなぜ崩れたのか;「杉の木革命」による民主化とその停滞―レバノンのヒズブッラー化;「アラブの春」で変わる中東政治―保守としての抵抗と革命)
イスラーム主義と中東政治の新時代
著者等紹介
末近浩太[スエチカコウタ]
1973年愛知県に生まれる。1999年英国ダーラム大学中東・イスラーム研究センター修士課程修了(中東政治学修士)。2004年京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了(地域研究博士)。日本学術振興会特別研究員(PD)などを経て、立命館大学国際関係学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Kenji Suzuya