内容説明
現場で工夫や改善を重ねることで独自の発展をとげてきた日本の少年院での教育実践。それは少年の更生にどのように役立っているのか。本格的なフィールド調査を通して教育学・社会学の視点から多面的に分析。イメージを一新する画期的な研究。
目次
第1部 少年院における矯正教育と教育学(教育学研究と矯正教育;日本における少年院の教育手法;少年院処遇に期待するもの―教育学の立場から)
第2部 少年院教育の構造(少年院における矯正教育の構造;男子少年院における矯正教育の構造)
第3部 少年の語りと内面(少年の「変容」と語り―語りの資源とプロットの変化に着目して;「更生」の構造―非行少年の語る「自己」と「社会」に着目して;少年の演技と「自己」への信頼―“演技”はどのように把握され対処されるのか;「役割」行動の役割―「子ども」役割への抵抗と受け入れ過程に着目して)
第4部 指導の過程(指導過程の構造―集団指導と個別指導の関係に着目して;生活指導の教育目的とその困難―少年の自己充足をいかに超えていくのか;教育実践の構造―統制と解放の関係に着目して)
第5部 評価の活用(成績評価の役割と機能―教育的視点から;成績評価における相互作用―「変わった」確認ワークの分析から)
少年院教育の可能性と限界
著者等紹介
広田照幸[ヒロタテルユキ]
1959年生。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。南山大学助教授、東京大学大学院教育学研究科教授などを経て、日本大学文理学部教授
古賀正義[コガマサヨシ]
1957年生。筑波大学大学院教育学研究科修了。宮城教育大学助教授などを経て、中央大学文学部教授
伊藤茂樹[イトウシゲキ]
1963年生。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。聖徳学園岐阜教育大学講師などを経て、駒澤大学総合教育研究部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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