出版社内容情報
第34回サントリー学芸賞受賞
内容説明
“沈黙”の言葉を英語でつづり日本文化の紹介や諸芸術の融合を試みながら、「戦時メガフォン」として文学史から消された詩人の生涯・思想・作品を、初めてトータルに明らかにした知的伝記。志はなぜ挫折しなければならなかったのか。東西の文化翻訳への志―「世界詩人」ヨネ・ノグチの生涯。
目次
第1部 出発期―様々な“東と西”、混沌からの出現(渡米まで;アメリカ西部で培われた詩人の精神;The American Diary of a Japanese Girlと、境界者としての原点 ほか)
第2部 東西詩学の探究と融合―“象徴主義”という名のパンドラの箱(日本の象徴主義移入期と芭蕉再評価;帰国後の英文執筆一九〇四‐一九一四年;一九一四年の英国講演とその反響 ほか)
第3部 “二重国籍”性をめぐって―境界者としての立場と祖国日本への忠誠(境界に生きる―野口の複雑さ;インドへ―国際文化交流と国際政治の狭間で;ラジオと刊行書籍に見る“戦争詩” ほか)
著者等紹介
堀まどか[ホリマドカ]
1974年生まれ。総合研究大学院大学文化科学研究科(国際日本研究専攻)単位取得満期退学、学術博士。現在、国際日本文化研究センター機関研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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