内容説明
多数のネイションを抱える大衆社会で「民主制」はいかに維持されたのか。中欧の新興国として出発し議会制民主主義体制を安定化させた共和国が、経済危機と権威主義体制による競合という困難な時代を迎え、「実効力」ある独自の民主制を構想していく過程をはじめて実証的に分析。
目次
序章 課題と分析視角
第1章 共和国の建国―政党による議会制民主主義体制の成立
第2章 全国民連合とピェトカ―原理的野党と全国民連合の対峙
第3章 ブルジョワ連合政権―ネイション横断政権の多数派支配
第4章 ウドゥルジャル拡大連合政権―利益対立の激化と合意形成手法の制度化
第5章 マリペトル新政権の模索―転換の年、一九三三年
第6章 「赤緑連合」への転換―一九三四年
第7章 「農民と労働者の民主主義」―ネイションの一体性か、部分利益連合か
第8章 「第一共和国」の終焉
終章
著者等紹介
中田瑞補[ナカダミズホ]
1968年埼玉県に生まれる。1999年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学。日本学術振興会特別研究員、立教大学法学部助手などを経て、名古屋大学法学部教授、博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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