出版社内容情報
大平正芳記念賞受賞。
内容説明
現代中国の経済発展に果たした、積極果敢な楽観主義者としての地方政府の決定的役割を解明、固有の中央‐地方関係に基づく財政金融システムが構造的に生みだしてきた問題と、それが世界経済に及ぼす影響を描き出す。グローバル不均衡や人民元改革問題にも新たな光をあてる画期的成果。
目次
現代中国の財政金融システムをどう理解するか
第1部 財政金融改革の展開と中央‐地方関係(改革開放政策と財政金融改革―概観;1980年代の金融政策と地方政府―中国経済の「貨幣化」と地域格差;1990年代以降の財政金融政策と人民元改革―為替制度と国内経済政策との整合性;地域間資金移動とリスクシェアリング―市場分断性と財政改革の問題点;政府間財政移転政策と再分配効果―内陸部への財政補助金とその決定要因)
第2部 地方政府の行動と資産バブルの発生(積極果敢なアクターとしての地方政府―レントシーキングと予算外財政資金;土地市場と地方政府のレント獲得行動;グローバル不均衡の拡大と資産バブルの発生―中国国内の過剰投資と「動学的非効率性」)
金融危機後の世界経済と中国の財政金融システム
著者等紹介
梶谷懐[カジタニカイ]
1970年大阪府に生まれる。2001年神戸大学大学院経済学研究科博士課程修了。神戸学院大学経済学部准教授などを経て、神戸大学大学院経済学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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