内容説明
金融システムや金融手法の今日的展開をふまえ、イスラーム金融の実践を世界観ごと外部から理解可能なロジックで分析、近代資本主義との関係で現代性を把握するとともに、経済史的な普遍性をも指し示す。
目次
序章 現代イスラーム金融論にむけて
第1章 イスラーム金融の展開と金融システム
第2章 リバー論の系譜
第3章 近代イスラーム経済学の展開
第4章 「認められる利得」と「禁じられる利子」のあいだ
第5章 流動性問題はいかに解かれてきたか
第6章 偶然を飼い馴らす:ガラル概念と不確実性
第7章 歴史のなかのイスラーム金融
著者等紹介
長岡慎介[ナガオカシンスケ]
1979年静岡県浜松市に生まれる。2002年東京大学農学部卒業。2004年東京大学大学院経済学研究科修士課程修了(修士、経済学)。2009年京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了(博士、地域研究)。現在、日本学術振興会特別研究員、京都大学東南アジア研究所研修員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メルセ・ひすい
1
14- 赤69 学術論文がベース イスラムの考え方は財の付加価値や技術革新を重視する誘因になる。テキストとして「経済学」「経済学史」「経済思想史」として可。イスラム法学からはの検証。「リバー」利子の概念は労働の投入による付加価値を伴わずに貨幣財を交換することだという本質的意味を指摘している。グローバル化するイスラーム金融、初の本格的研究。金融システムや金融手法の今日的展開をふまえ、イスラーム金融の実践を分析。近代資本主義との関係で現代性を把握するとともに、経済史的な普遍性をも指し示す。2011/02/20