内容説明
広汎なネットワークと取引基盤をもとに、「大東亜共栄圏」の運営を実質的に支えた圧倒的な巨大企業、三井物産の戦時期の経営を初めて総合的に解明、その経済的役割と戦争との関係を正当に位置づけ直すとともに、恐慌からアジア太平洋戦争へといたる日本経済の動態をも浮彫りにした労作。
目次
恐慌・戦争と財閥商社―課題と視角
第1編 事業経営の歴史的変遷―昭和恐慌からアジア太平洋戦争へ(昭和恐慌期・満州事変期の経営;日中戦争期の経営―戦時経済統制下の変容;アジア太平洋戦争期の経営の転換―戦争と財閥商社)
第2編 主要商品の取引構造―流通・市場支配の構造(鉱業・重工業部門商品取引;軽工業・農産物部門商品取引;投資活動と金融)
第3編 「大東亜共栄圏」と三井物産―植物地・占領地の事業(植民地における事業活動;満州における事業活動;中国関内における事業活動;南方諸地域における事業活動)
著者等紹介
春日豊[カスガユタカ]
1947年長野県に生まれる。1976年一橋大学大学院経済学研究科博士課程満期退学。三井文庫研究員、名古屋大学大学院人間情報学研究科教授等を経て、名古屋大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。