内容説明
西欧的学知の受容過程を俯瞰し、「教育の身分制原理」とその揺らぎをエリート教育に即して読み解くとともに、辺境地域で展開された教育政策を跡づけることで、ロシア帝国固有の教育システムを解明、教育の社会文化史の可能性を問いかけた渾身作。
目次
序 帝制期ロシアにおける教育の社会文化史―課題・対象・方法
第1部 ロシアとヨーロッパ―知識社会史からのアプローチ(ロシアの近代化と西欧的知の移入・受容;東スラヴの正教世界と「ラテン文化」受容の問題;ライプニッツとロシア ほか)
第2部 「教育の身分制原理」とエリート教育(ロシアの身分制と「教育の身分制原理」;貴族の特権的教育機関の成立と拡大;国民教育省管下教育機関における身分制問題 ほか)
第3部 教育システムの帝国的編成と民族問題(帝国とネイションと学校;ウヴァーロフ教育大臣期の西部諸県教育政策と「ポーランド問題」;沿バルト諸県の初等教育体制と「ロシア化」政策 ほか)
著者等紹介
橋本伸也[ハシモトノブヤ]
1959年京都市に生まれる。1988年京都大学大学院教育学研究科博士後期課程学修認定退学。現在、関西学院大学文学部教授、博士(教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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