内容説明
外来のイスラームはいかにして発展し、今日の社会と政治を形づくっているのか。植民地時代から民主化後の現在まで、イスラーム法の浸透と解釈による現地化を軸に、ムスリムの知的営為や政治との関係に光をあて動態的に描き出す。
目次
イスラーム地域研究の方法―インドネシア・イスラームの実像を求めて
第1部 植民地期ジャワのイスラーム―イスラーム法浸透のメカニズム(言語から見たジャワのイスラーム受容;プサントレンとキタブ;プンフルと宗教行政;イスラーム法裁判所の確立―多元的司法制度の成立 ほか)
第2部 現代インドネシアのイスラーム―イスラーム法の解釈と再解釈(独立インドネシアの政治とイスラーム;イスラーム法体制と家族法問題;イスラーム法学議論の展開;「公的ファトワ」とウマット―ウラマー評議会をめぐって ほか)
著者等紹介
小林寧子[コバヤシヤスコ]
1954年鹿児島県に生まれる。1976年津田塾大学学芸学部卒業。1986年津田塾大学大学院国際関係学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、南山大学外国語学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メルセ・ひすい
1
何でオランダが・・・ 帆船と風車の関係なども面白いんだけれど… 学術書 宗主国としてのオランダ統治 1717年あたりからの経緯。 原理含めて解説。世界最大のムスリム人口を抱えるインドネシア。外来のイスラームはいかにして発展し、今日の社会と政治を形づくっているのか。植民地時代から現在まで、イスラーム法の浸透と解釈による現地化を軸に描き出す。2010/01/07
上高野
0
イスラームの浸透の歴史と地域性(民族の土着的信仰感含む)、自然・社会環境はどう受容に意味を持ったか。数年間に比してブルカ着用率が上がっているような気がするが。2009/01/09
muko1610
0
★★2009/12/31
kenken
0
書評が4月にでます。2009/01/30
可兒
0
インドネシアの「変質していない」イスラームについての本。要するに「アジア式なんとやら」は、従来言われているほど存在するわけではないと。引っ込め進化主義2008/11/20