内容説明
差別撤廃闘争の全容を、現地での聞きとり調査を軸に克明に描出。運動の果した歴史的意義をアメリカ社会全体の中で浮彫りにする労作。
目次
第1部 過渡期の地域闘争―一九五〇年代から六〇年代へ(ボイコットから「座り込み」へ―始動する一連の地域闘争としての南部市民権運動;「リトルロック学校危機」事件―一九五〇年代後半におけるもうひとつの「下から」の運動;「閉鎖社会」ミシシッピの胎動―「自由の夏」の歴史的前提)
第2部 南部地域闘争の高揚―動員と組織化をめぐって(オールバニー運動と持続的地域闘争―「挫折」神話の検証;バーミングハム闘争と複数の合意文書―地域社会の自主的解決努力と連邦政府の役割;「自由の夏」とミシシッピ自由民主党の挑戦―州全土に拡大した市民権地域闘争の成果検証の試み)
第3部 「事実上の」隔離との闘い―「ブラック・パワー」から真の自立化の模索へ(「シカゴ自由運動」と市民権運動の変容―マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの北部での地域闘争;ボストンの「バス通学」命令をめぐって―法廷闘争への回帰による地域的解決の試みとその限界;「その後」の地域闘争―法廷闘争への回帰、南部の「北部化」、そして黒人自立化運動)
著者等紹介
川島正樹[カワシママサキ]
1979年京都大学文学部卒業。1988年立教大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。千葉県立千葉高等学校教諭(1979‐90)、椙山女学園大学講師(1990‐92)、三重大学講師(1992‐93)・助教授(1993‐99)などを経て現在、南山大学外国語学部教授、同大学アメリカ研究センター長、博士(文学、京都大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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