内容説明
ヨーロッパ最古のボローニャ大学と医学で栄えたパドヴァ大学を中心に、学生と教師、学位と学部、都市や教皇庁との関係など、制度史と社会史を統合することで、ヨーロッパの大学の根本に迫った力作。
目次
中世大学研究と本書の目的
第1部 ボローニャ法科大学の成立と組織構造(ボローニャ法科大学の起源;ボローニャ法科大学の成立過程;ボローニャ法科大学の組織的性格)
第2部 法学学位の普遍性(教育内容としての法学の普遍性;教皇庁の大学政策と学位の普遍性)
第3部 「医学部」の成立と組織の変容(医学教育と医学学位の法制的基盤―教育権と開業権;ボローニャ大学における教養諸科の形成;パドヴァ大学における教養緒科の形成;パドヴァ大学「医学部」の成立)
第4部 医学の教育制度化と学位の意義(教養諸学と医学の基本的構造;医学の大学制度化;医学学位の社会的意義)
第5部 パドヴァ大学の地方性と普遍性(十五世紀パドヴァ大学の社会的機能―学位取得者と社会構造;パドヴァ大学の国際性)
中世大学の組織と学位―その普遍性と地方性
著者等紹介
児玉善仁[コダマヨシヒト]
1949年、広島県に生まれる。1979年、広島大学大学院教育学研究科博士課程後期単位取得。広島大学教育学部助手、帝京大学文学部教育学科講師、助教授を経て、帝京大学理工学部教職課程教授、博士(教育学)。1990~91年、アニェッリ財団招聘教授としてボローニャ大学留学など。専攻はイタリア教育史、大学史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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