内容説明
野党政治家の挑戦と挫折、そして金泳三・金大中ら新しい世代の登場―歴史的成功事例といわれる韓国の民主化過程の苦難を、朴正煕政権期の徹底的見直しにより描出、民主化の成否を分けた前提条件を指し示し、脱植民地化過程の政治的困難をも捉えた刮目の政治分析。
目次
序章 「民主化」と政治文化―韓国の事例から考える
第1章 クーデタから民主化へ―理論的枠組みに対する小考察
第2章 軍事クーデタと知識人―正統化なき不安定な勝利
第3章 反政府イデオロギーとしてのナショナリズムの登場―日韓国交正常化と学生運動をめぐって
第4章 野党は何故に分裂したか―「上からの民主化」にどう対処するか
第5章 野党政治家の経歴的限界―時代状況という名の制約
第6章 四〇代旗手論という突破口―金泳三と金大中の台頭
終章 エピローグとしての維新体制
著者等紹介
木村幹[キムラカン]
1966年大阪府に生まれる。1992年京都大学大学院法学研究科修士課程修了。愛媛大学法文学部助手、講師などをへて、現在、神戸大学大学院国際協力研究科教授、博士(法学、京都大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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