男同士の絆―イギリス文学とホモソーシャルな欲望

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男同士の絆―イギリス文学とホモソーシャルな欲望

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  • サイズ A5判/ページ数 362,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784815804008
  • NDC分類 930.2
  • Cコード C3098

出版社内容情報

シェイクスピアからディケンズにいたるイギリス文学の代表的テクストを読み解
くことによって、近代における欲望のホモソーシャル/ヘテロセクシュアルな体制
と、その背後に潜む「女性嫌悪」「同性愛恐怖」を掴み出し、文学・ジェンダー研
究に新生面を拓いた画期的著作。
目次:
序章/第1章 ジェンダーの非対称性と性愛の三角形/第2章 恋する白鳥/第3
章『田舎女房』/第4章 『センチメンタル・ジャーニー』/第5章 ゴシック小
説に向けて/第6章 代行された殺人/第7章 テニスンの『王女』/第8章 『
アダム・ビード』と『ヘンリー・エズモンド』/第9章 ホモフォビア・女性嫌悪
・資本/第10章 後門から階段を上って/結び 二〇世紀に向けて

内容説明

ホモソーシャルな文学。シェイクスピアからディケンズにいたる代表的テクストを読み解くことによって、近代における欲望のホモソーシャル/ヘテロセクシュアルな体制と、その背後に潜む「女性嫌悪」「同性愛恐怖」を掴み出し、ジェンダー研究に新生面を拓いた画期的著作。

目次

第1章 ジェンダーの非対称性と性愛の三角形
第2章 恋する白鳥―シェイクスピア『ソネット集』の例
第3章 『田舎女房』―男性のホモソーシャルな欲望の解剖モデル集
第4章 『センチメンタル・ジャーニー』―セクシュアリズムと世界市民
第5章 ゴシック小説に向けて―テロリズムとホモセクシュアル・パニック
第6章 代行された殺人―『義とされた罪人の手記と告白』
第7章 テニスンの『王女』―七人兄弟にひとりの花嫁
第8章 『アダム・ビード』と『ヘンリー・エズモンド』―ホモソーシャルな欲望と女性の歴史性
第9章 ホモフォビア・女性嫌悪・資本―『我らが共通の友』の例
第10章 後門から階段を上って―『エドウィン・ドルードの謎』と帝国のホモフォビア
結び 二〇世紀に向けて―ホイットマンのイギリス人読者たち

著者等紹介

亀沢美由紀[カメザワミユキ]
東京都立短期大学助教授

上原早苗[ウエハラサナエ]
名古屋大学言語文化部助教授
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

126
序論と結びを読むのがやっとだった。まず、語彙を体感として理解出来ず。ホモセクシャル ホモソーシャル連続体、性的倒錯、女性の消極的なセクシュアリティ、ビクトリア朝的見解…等々。また、書かれたのが30年前であり、男性同士の愛についての考え方が今と乖離があるために、さらに理解を難しくする。いわゆるゲイ的観念は、ホイットマンが目立つ1歩を踏み出したらしい。そして、オスカーワイルド(非政治的なエロス)とロレンス(愛なきホモフォビックな衝動に駆られる)が対立し、ロレンスが勝利をおさめる。女性の入る余地がなさすぎる2018/09/06

アキ

114
上野千鶴子がフェミニズムを論じる番組で推奨していた。原題は"Between Men" 。ホモソーシャルとは、女性と同性愛を排除することによって成立する、男性間の緊密な結びつきや関係性を意味する社会学用語。シェイクスピアからディケンズに及ぶ文学作品から、男同士の絆には触媒としての女性の存在が必要であったと論じる。19世紀までのイギリスの文学作品はほとんど読んでないのと、イギリスの社会の変遷に伴う性の概念の変化も相まって読みづらかったが、今後イギリスの古典文学に挑戦する際、この視点を頭に入れて読んでみよう。2023/06/10

ケイ

104
「100分で名著 フェミニズム」で上野千鶴子さんのこの作品についての解説はとても分かりやすかったが、途中から女性にとって都合のいいように解釈されている部分も感じ、再読した。セジウィックが前書きで述べている「偶然の所産である制度、概念、論理、感情は本来多様であるにもかかわらず、全てがあまりにもきれいにフェミニズムの女性学に発展すべく約束されていた」という内容がまさに私が抱いた疑問と重なる。シェイクスピアのソネットにおける女性を挟んだホモソーシャルの関係は、漱石の「こころ」そのままに思える。2024/03/12

katoyann

20
20世紀中盤の教養を席巻した概念が「階級」であるとすれば、21世紀初頭のそれは「ホモソーシャル」であろう。ジェンダーを齧るものなら誰もが使用する、そんな人口に膾炙した言葉となった。 女性を排除した男性同士の絆と捉えられることが多いが、より正確にはホモフォビアを背景に、女性の交換を軸として、異性愛男性が男性同士の友愛を強調することによって権力構造から女性を排除し、支配する事で男性集団の権力を強化していくメカニズムということになろう。詳しくは、読書会をやるので、また報告したい。2021/03/28

かめいた

6
「ホモソーシャル」という単語自体は知っていたのだが、本書を読んで驚くのは、この単語が実にフェミニスティックな文脈から提唱されていること。男性から女性へのアプローチが真に女性を欲望してのものならば、女性の社会関係上の地位というのは文学中の、ひいては実際の社会においても高いはずであり、実際そうでないということは、それは男性が女性の交換行為(結婚)を介して他の男性を欲望する行為であり、その同性関係をホモソーシャルと呼ぶのだという。イギリス文学に疎いと後半の例示を読むのは難しいが、論旨だけでも身につけておきたい。2012/06/26

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