出版社内容情報
右も左もない空間認識。川筋を辿って縦横無尽に移動しつづける暮らしは、いったいどんな世界を見ているのか?
内容説明
マレー半島の狩猟採集民バテッ。縦横無尽にひろがる支流を全て記憶し、川の名を子どもに授け、自分の川で死ぬのを理想とする彼らは、地図上の領域で世界を区切る我々とはまったく別の風景をみていた。しかしいま、陸路とプランテーションの開発が迫るなかで世代がくだるごとに空間認識は変化しはじめている。川と陸路の風景のせめぎあいが私たちに問いかけるものとは…
目次
第1章 川とともに暮らす
第2章 川筋の小王国ヌガラと領域型国家
第3章 遊動生活と川筋世界の変容
第4章 継承される生活と動植物利用
第5章 陸路と市場経済
終章 バテッの暮らしが問いかけるもの
著者等紹介
河合文[カワイアヤ]
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所助教。千葉大学大学院人文社会科学研究科博士課程修了、博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。