出版社内容情報
近現代中国の農漁村の歴史を文献のみから描き出そうとしても、それは至難の業である。とりわけ本書が取り扱う、村落のミクロな世界や漁民の水上世界、あるいは感染症の世界は、文献にはなかなか書き残されていない。そこで本書では、従来の歴史学にフィールドワークという新たな手法を加えることで、“歴史を歩きながら”文献の世界から漏れ出てしまった人びとの生活に光をあてようと試みる。
内容説明
近現代中国の農漁村の歴史を文献のみから描き出そうとしても、それは至難の業である。とりわけ本書が取り扱う、村落のミクロな世界や漁民の水上世界、あるいは感染症の世界は、文献にはなかなか書き残されていない。そこで本書では、従来の歴史学にフィールドワークという新たな手法を加えることで、“歴史を歩きながら”文献の世界から漏れ出てしまった人びとの生活に光をあてようと試みる。
目次
どうして歴史学者が現代中国の農漁村を歩くのか
地域社会論とは何か
太湖流域におけるフィールドワークの系譜
歴史学者とフィールドワークの実践
華南農村を歩く―福建省の農村と祀られる神々
村のなかの「村」の名残―村の歴史をたどる
水上に暮らす人びと―太湖流域の水上世界
近現代の水上世界と今もなお生き続ける“伝統”
近現代中国の政治と日本住血吸虫病
近現代中国の日本住血吸虫病と語られる血防
現代中国の輸入性血吸虫病と「一帯一路」構想
著者等紹介
太田出[オオタイズル]
1965年愛知県に生まれる。1999年大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。広島大学大学院文学研究科准教授をへて現在、京都大学大学院人間・環境学研究科教授、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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