出版社内容情報
前4世紀から後4世紀の地中海域での地震活動の記録と現代の科学的調査をつきあわせ,自然災害と予防に関する様々な示唆を提示する。
内容説明
古代ギリシア・ローマの民は地震を通じて神々の意図を読み取った。海神ポセイドンが引き起こす地震は、いわば神と人とのコミュニケーションの手段であった。前4世紀から後4世紀にいたる膨大な古典文献を判読し、神話的な説明から哲学者・科学者が脱神話的な原因の探究に至る記録をたどる。
目次
第1章 問題への手引き
第2章 地中海圏における地震活動―地震構造的な概観
第3章 古代における地震理論―アリストテレスからアンミアヌス・マルケッリヌスまで
第4章 地震活動の受けとめ方と記述―ヘロドトスからアンミアヌス・マルケッリヌスまで
第5章 古代ギリシア・ローマにおける神々と人間の間のコミュニケーション手段としての地震
第6章 地震―古代の記述の意図と、時間連続体におけるその発展(要約と展望)
著者等紹介
ヴァルトヘル,ゲルハルト・H.[ヴァルトヘル,ゲルハルトH.] [Waldherr,Gerhard H.]
1956‐。ドイツのバイエルン州レーゲンスブルク生まれ。専門は西洋古代史
内田次信[ウチダツグノブ]
大阪大学名誉教授。専門は西洋古典学
竹下哲文[タケシタテツフミ]
京都大学ほか非常勤講師。専門は西洋古典学
上月翔太[コウズキショウタ]
愛媛大学特任助教。専門は西洋古典学、高等教育論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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問題への手引き:地震 歴史地震学 地震と古代史 地中海圏における地震活動:地震:構造的な概観 地震の種類 地震の地理的な分布 津波 古代・地震理論 アリストテレスとその影響 揺れの影響や方向に基づく古代の地震分類 地震活動の受けとめ方と記述-ヘロドトスからアンミアヌス・マルケッリヌスまで 古代ギリシア・ローマにおける神々と人間の間のコミュニケーション手段としての地震 ギリシア文化圏―地震の神ポセイドン ローマ文化圏―男神にであれ,女神にであれ 地震―古代の記述の意図・時間連続体におけるその発展2021/03/26