出版社内容情報
第一分冊に続き、著者クセノポンによる師ソクラテス関連の作品として『家政管理論』『酒宴』『ソクラテスの弁明』の3篇を収録。本書所収作品と同名の著作もある同門のプラトンと比較されることが多いが、それとは異なるソクラテス像を伝えており、また、両者の著述スタイルの違いなども注目される。(全2冊)
内容説明
“ソクラテスに倣いて”生きることに努めた著者が描き出す、理想的人間像の体現者の姿。
目次
家政管理論
酒宴
ソクラテスの弁明
著者等紹介
内山勝利[ウチヤマカツトシ]
京都大学名誉教授。1942年兵庫県生まれ。1975年京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。関西大学教授、京都大学教授を経て2005年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Βουλγαροκτόνος
1
ついにクセノポンによるソクラテス文学の続編が出版された▼プラトンとの異同も学説的には多数指摘されているようだが、あまり細かいことは気にせずに、1つの物語として読むと非常に面白い。ソクラテスの人物像が、エピソードを通じて浮き出てくるようだ▼特に『酒宴』は作品として明確な構成とまとまりがあり、読んでいて面白い。ギリシアの酒宴の文化的な部分も分かる貴重な資料だ▼ "In vino veritas." 酒は人間の本性を示す。現代の酒席でソクラテスのように「徳とは…」などと語れば、だいぶ煩がられるだろうが。2022/09/02