出版社内容情報
ミャオ族の美しい民族衣装に織込まれた社会関係に関わる規範と歴史を解き、物質文化研究と地域研究とを結ぶ意欲作。オールカラー。
内容説明
中国南部から東南アジア大陸部にかけての山間部に住むミャオ族は、女性が纏う華やかな民族衣装で広く知られる。ともすれば、華麗な飾りと豪華な刺繍ばかりが注目される彼らの民族衣装だが、そのパーツの素材や色、刺繍の文様や製作技法、さらには製作・着用・保管・譲渡といった行動にまで、彼らの社会関係(とりわけ母娘関係)に関わる規範と歴史が細々と織り込まれている。物質文化研究と地域研究とを結ぶ意欲作。全頁カラー。
目次
はじめに―衣装に思いを乗せて
序章 親族とモノ、そして社会―理論的背景と本書の内容
第1章 ミャオ族と民族衣装
第2章 民族衣装の物質性―分類と製作工程を微視的に見る
第3章 衣装の物質性と製作の変化
第4章 財としての民族衣装―日常着から威信財へ
第5章 ミャオ族女性の婚姻とその変容―衣装と女性の「賢さ」
第6章 衣装がつなぐ母娘関係
終章 変化する中国社会と思いを運ぶ民族衣装
読書案内 衣装とミャオ族を知る
著者等紹介
佐藤若菜[サトウワカナ]
1983年宮城県生まれ。2016年1月、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了・博士学位取得。現在、新潟国際情報大学国際学部国際文化学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。