出版社内容情報
西欧中世に伝わったほぼ唯一のプラトン作品『ティマイオス』のラテン語訳者が自らの翻訳に付した註解。古代と中世の仲介の書。
内容説明
中世において『ティマイオス』の重要性が決定的となったのは、十二世紀半ばまで、同書のラテン語訳こそが西欧で直接に読めるほぼ唯一のプラトン作品だったからである。本書は、そのラテン語訳者カルキディウスが自らの翻訳に5倍余りの分量で付した註解であり、古代末期のプラトン主義の様相を窺わせると同時に、古代の哲学的議論を中世前期へ伝えた数少ない文献の一つとしても貴重である。
目次
第1部(宇宙の生成について;魂の誕生について;調和あるいはハルモニアについて;数について;恒星と惑星について ほか)
第2部(生き物の四つの種族について;人類の誕生について;人間の多くは賢いが、賢くない人もいる理由;視覚について;映像について ほか)
著者等紹介
土屋睦廣[ツチヤムツヒロ]
日本大学文理学部哲学科准教授。1963年山梨県生まれ。1993年早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。2018年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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