再生可能エネルギー政策の国際比較―日本の変革のために

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  • サイズ A5判/ページ数 372p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784814000654
  • NDC分類 501.6
  • Cコード C3033

出版社内容情報

欧米では,政策の強力な牽引力で再生可能エネルギーが導入されている。しかし日本では遅々として進まない。既存事業者の政治的経済的利害ももちろんあるが,そもそも日本で流通する情報には,誤解や不完全なものが多い。系統安定化問題,FIT(固定価格買取制度)の有効性,発電コスト,自治体の主体性や合意形成問題など,日本ではネガティブな材料として語られる諸論点に,欧米の事例を具体的に示すことで反証し,日本の政策的積極性を求める。環境経済と再生可能エネルギー論でわが国をリードする研究者,政策推進者,実務家が一堂に会した最新の政策論。

はじめに [山家公雄]

第?部 欧米諸国の再生可能エネルギー政策

第1章 世界の温暖化対策と再エネ政策を概観する [内藤克彦]?
 1?1 欧州等の温暖化対策の出発点
 1?2 欧・米・日のエネルギー起源温室効果ガス排出の推移にみる発電部門の位置づけ
 1?3 欧州の温暖化対策における再エネの位置づけ
    1 Energy Road Map 2050
    2 目標達成のための障害と解決策
 1?4 デンマークの事例
    1 国情
    2 エネルギーの構造
    3 デンマークの温室効果ガスの排出推移
    4 政策と今後の削減目標
    5 温暖化対策の中でのエネルギー分野のシェア

第2章 ドイツの再生可能エネルギー推進策の現状と方向 [山家公雄]
 2?1 再生可能エネルギー大国ドイツの軌跡と普及要因
 2?2 2014年再エネ法改正の検証―固定価格買い取り制度の精神は不変
    1 EEG2014の印象と背景
    2 「直接取引」の強化
    3 入札制度の試験的実施
    4 ブリージングキャップ制度の拡張
    5 賦課金適用ベースの拡大
    6 2014年改正の検証
    7 補論 EEG2016案の概要

第3章 イギリスの再生可能エネルギー政策 [長山浩章]
 3?1 英国における再生可能エネルギーの現状
 3?2 英国における電力セクター改革
    1 英国における電源構成の現在と将来
    2 英国における電力セクター改革と再生可能エネルギー導入促進策のこれまでの流れ
 3?3 英国における再生可能エネルギーへの投資促進策
    1 電源別投資促進策
    2 再生可能エネルギーへの投資促進策
    3 ROC(再生可能電力購入義務証書制度)
    4 FIT
    5 徴収調整フレームワーク
    6 インバランス政策の変更の再生可能エネルギーに与える意味
    7 大規模再エネプロジェクトへの投資契約
    8 FIT-CfD
    9 英国における新たな動き

第4章 再生可能資源国家・アイスランドの緑化熱電戦略による応戦 [加藤修一]
 4?1 はじめに――再生可能資源国家・アイスランドの意思
 4?2 EUエネルギー指令とアイスランドのエネルギー政策
    1 EUエネルギー連合に見る戦略――「Road Map 2050」・「EESS」とアイスランドの対応
    2 EU指令・決定とアイスランドのエネルギー政策
 4?3 アイスランドのエネルギーの基本諸元と特色
    1 第一次エネルギーと自給率――教訓となったオイルショック
    2 アイスランドの再エネ政策――膨大な再生可能資源の潜在量と課題
 4?4 アイスランドの再生可能エネルギーの特性と電熱展開
    1 膨大な潜在量をもつアイスランドの再生可能エネルギー
    2 永続的な地球の熱資源を活用する熱政策
    3 大量で安価な電力と立地する多消費産業――再生可能資源の適正利用と威力
    4 安価で安定した信頼できる電力――近隣EU諸国の産業・家庭用電気料金の価格
    5 CO2の環境負荷が小さく高品質――低炭素社会の構築に寄与
 4?5 IceLink事業による応戦――アイスランドの孤立系統の克服
    1 再エネの最大導入に向けた国際連系線の強靭化戦略
    2 アイスランドの大規模貯水池型水力発電の柔軟メカニズム――英国の安定装置
    3 アイスランドと英国間の国際連系線等の電気料金価格の比較
    4 IceLink事業に関する国民的議論と事業リスク等と提案
 4?6 緑化電力による低炭素社会の構築――先導的な「モデル社会」による応戦
    1 緑化電力と急速な脱炭素化
    2 EUのHorizon 2020とアイスランドの水素社会への道
    3 アイスランド仕様の誇るべき“現実”と太陽地球経済の端緒
 4?7 FUKUSHIMAの後に

第5章 米国の再生可能エネルギーの導入状況と開発促進政策 [飯沼芳樹]
 5?1 米国における再生可能エネルギーの位置付け
 5?2 再生可能エネルギー促進策
    1 PURPAのQF
    2 再生可能エネルギー利用割合基準(RPS)
    3 多様な資金支援措置
    4 ネットメータリング(NEM)

第?部 再生可能エネルギーの課題と論点

第6章 系統連系問題 [安田陽]
 6?1 はじめに――世界と日本の情報ギャップ
 6?2 系統連系問題の技術的考察
    1 「バックアップ電源」と「柔軟性」
    2 蓄電池は最初の選択肢ではない
    3 出力予測技術と系統運用・市場設計との組み合わせ
 6?3 系統連系問題の政策的課題
    1 「原因者負担の原則」と「受益者負担の原則」
    2 「ディープ方式」と「シャロー方式」
    3 透明かつ非差別的なルール
    4 再生可能エネルギーの「接続可能量」と接続制約
 6?4 系統連系問題の市場的課題
    1 メリットオーダー曲線とVREの優先給電
    2 市場メカニズムによる系統運用
 6?5 おわりに――不透明で差別的なルールの改善こそ

第7章 日本の再生可能エネルギー政策の評価と課題
    ――再生可能エネルギー固定価格買取制度の改正をふまえて [高村ゆかり]
 7?1 日本における再生可能エネルギーの位置
 7?2 FIT法改正の重要事項
    1 認定制度の見直し
    2 買取価格設定方法の変更
    3 買取義務者の送配電事業者への変更
    4 エネルギー多消費事業者に対する賦課金の減免制度の見直し
 7?3 今回のFIT制度変更の評価
 7?4 再エネのさらなる拡大のための課題
    1 再エネ目標の引き上げと2030年をこえる再エネ長期目標の明確化
    2 再エネの大規模導入を可能にする系統対策
    3 再エネ需要の拡大
 7?5 むすびにかえて

[コラム]固定価格買取制度(FIT)の設計に関する論点 [小川佑樹]
 
第8章 発電コスト分析から見えてくるもの [稲澤泉]
 8?1 モデルプラント方式による発電コスト分析の概要
    1 モデルプラント方式の概要
    2 LCOEの役割
    3 最新の発電コスト分析における前提条件と検証結果
 8?2 電力市場の環境変化とLCOE計量手法の進化
    1 電力市場の環境変化
    2 LCOEの計量手法の進化
 8?3 LCOEによる分析手法の評価と課題
    1 評価
    2 課題
    3 今後の方向性

第9章 自治体と分散型電源 [中山琢夫]
 9?1 なぜ,再公有化か
 9?2 ドイツにおける都市公社新設の実態
    1 新設された都市公社・村公社の場所とクラスター
    2 新設された都市・村公社の自治体人口規模
    3 新設都市・村公社の法人形態
    4 都市・村公社新設の地域偏在性
    5 新設都市・村公社の所有者
    6 新設都市・村公社の設立年
 9?3 再公有化の概念とその目標

第10章 再生可能エネルギーの社会受容性と制度設計 [尾形清一]?
 10?1 再生可能エネルギー量的拡大に当たっての社会的制約条件
 10?2 再生可能エネルギーと社会受容性
    1 再エネの課題群と地域からの反発
    2 陸上風力の問題――「NIMBY」or「PIMBY」
 10?3 再エネの社会受容性に基づく政策と制度設計
    1 再エネの社会受容性の理論と政策
    2 再エネの長期的「便益」と立地地域のリスク
    3 分配的正義に基づく事業と政策
    4 地域資源を活かすための地方自治体の役割と条例制定
    5 手続的正義に配慮したコミュニケーション
    6 手続的正義と土地利用計画の策定
 10?4 地方自治体の責任と役割

終章 日本の再エネ政策と本書の関わり [山家公雄]
 1 日本も「エネルギー転換」しつつある
 2 自由化推進策と再エネ普及策の共通性
 3 最近の再エネ施策は適切か
 4 日本の現状を踏まえた各章の総括
 5 エネルギー神話は神話になった
 6 最重要政策としての環境・エネルギー政策

おわりに [山家公雄]

植田 和弘[ウエタ カズヒロ]
1952年生まれ。京都大学大学院経済学研究科教授。経済学博士。工学博士。専門は環境経済学。環境問題を通じて工学から経済学へ。「どうなるかではなく,どうするか」をモットーに持続可能な発展について研究している。東日本大震災と福島原発事故をうけて,科学・技術と社会の関係や公共政策の学術的基盤についてもあらためて関心を抱いている。大阪府市エネルギー戦略会議会長,コスト等検証委員会委員を務めた。

山家 公雄[ヤマカ キミオ]
1956年生まれ。京都大学大学院経済学研究科特任教授。エネルギー戦略研究所所長,東北公益文科大学特任教授,山形県総合エネルギーアドバイザー,豊田合成?取締役を務める。東京大学経済学部卒業。日本政策投資銀行エネルギー部次長,調査部審議役等を経て現職。第27回エネルギーフォーラム賞受賞。著書に『オバマのグリーンニューディール』(日経新聞出版社),『再生可能エネルギーの真実』(エネルギーフォーラム),『ドイツエネルギー変革の真実』(エネルギーフォーラム)等多数。

内容説明

欧米では、政策の強力な牽引力で再生可能エネルギーが導入されている。しかし日本では遅々として進まない。既存事業者の政治的経済的利害ももちろんあるが、そもそも日本で流通する情報には、誤解や不完全なものが多い。系統安定化問題、FIT(固定価格買取制度)の有効性、発電コスト、自治体の主体性や合意形成問題など、日本では否定的な材料として語られる諸論点に、欧米の事例を具体的に示すことで反証し、日本の策的積極性を求める。環境経済と再生可能エネルギー論でわが国をリードする研究者、政策推進者、実務家が一堂に会した最新の政策論。

目次

第1部 欧米諸国の再生可能エネルギー政策(世界の温暖化対策と再エネ政策を概観する;ドイツの再生可能エネルギー推進策の現状と方向;イギリスの再生可能エネルギー政策;再生可能資源国家・アイスランドの緑化熱電戦略による応戦;米国の再生可能エネルギーの導入状況と開発促進政策)
第2部 再生可能エネルギーの課題と論点(系統連系問題;日本の再生可能エネルギー政策の評価と課題―再生可能エネルギー固定価格買取制度の改正をふまえて;発電コスト分析から見えてくるもの;自治体と分散型電源;再生可能エネルギーの社会受容性と制度設計;日本の再エネ政策と本書の関わり)

著者等紹介

植田和弘[ウエタカズヒロ]
1952年生まれ。京都大学大学院経済学研究科教授。経済学博士。工学博士。専門は環境経済学。環境問題を通じて工学から経済学へ。大阪府市エネルギー戦略会議会長、コスト等検証委員会委員を務めた

山家公雄[ヤマカキミオ]
1956年生まれ。京都大学大学院経済学研究科特任教授。エネルギー戦略研究所所長、東北公益文科大学特任教授、山形県総合エネルギーアドバイザー、豊田合成(株)取締役を務める。東京大学経済学部卒業。日本政策投資銀行エネルギー部次長、調査部審議役等を経て現職。第27回エネルギーフォーラム賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ただの人間

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主に再生可能エネルギー実務の進んでいるヨーロッパを比較対象に、各種再生可能エネルギーの現状やその導入が可能になった、進んだ理由について考察する。各手続段階で多様な主体の利害関係を多角的に考察する必要があると感じた。そのため、日本でももっと導入できる(すべきだ)という終章のトーンはやや強引との印象も受けた2020/05/30

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