内容説明
「この事態に学問は何の役に立つのか?」相次ぐ災害を前に、多くの研究者が強く自問した。しかし、被災社会を深く理解すれば、復興の過程では全ての学問に意義があることが分かる。現場を訪れ、長期間にわたって社会と寄り添い、被災者を理解するための技法―報道情報の分析、景観やモノへの着目、そして対話の方法―を実践的に学ぶ。
目次
災害に対して何ができるか?現場に入る前の技法を知る
第1章 新聞と統計を読む―時間と空間で捉える
第2章 津波遺構を観察する―人びとがどう使っているかをみる
第3章 関係者の話を聞く―使えるツールを探す
第4章 思い入れを読み解く―違和感のもとを調べる
結び 専門性を磨く―文化・社会を支える「行動知」を
著者等紹介
西芳実[ニシヨシミ]
1971年東京生まれ。1993年東京大学教養学部卒業。1997年~2000年にインドネシア・シアクアラ大学教育学部歴史学科の留学生としてインドネシア・アチェ州に滞在。2004年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程(地域文化研究専攻)単位取得満期退学。大東文化大学非常勤講師、東京大学大学院総合文化研究科助教(「人間の安全保障」プログラム)、立教大学AIIC助教を経て2011年より京都大学地域研究統合情報センター准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。