内容説明
ミニ・アフリカ、カメルーンの熱帯雨林は、市場経済化、開発と自然保護、先住民運動などの急速な変化に揺れている。変わりゆく暮らしのなかで、農耕民と狩猟採集民の境界はいかに維持されているのか。伝統と変容が交錯するなかでの民族間の境界の駆け引きを、歴史的な視点から描き出し、自然/生業/社会の相互作用に迫る。
目次
序章 揺れる境界―自然/生業/社会のねじれ
第1章 ドンゴ村へ
第2章 「原生林」のなかの近代―廃村の歴史生態学
第3章 森の「バカンス」―二つの社会的モード
第4章 「ゴリラ人間」と「人間ゴリラ」―人間=動物関係と民族間関係の交錯と混淆
第5章 バカ・ピグミーによる換金作物栽培と民族間関係
第6章 嗜好品が語る社会変化―精霊儀礼からディスコへ
第7章 周縁化されるバカ・ピグミー―森のなかのミクロな土地収奪
終章 開かれた境界―自然/生業/社会の広がり
著者等紹介
大石高典[オオイシタカノリ]
1978年静岡県生まれ。東京外国語大学・特任講師。京都大学農学部、大学院理学研究科、こころの未来研究センター特定研究員、総合地球環境学研究所プロジェクト研究員等を経て、現職。京都大学地域研究博士。専門は生態人類学、アフリカ地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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