出版社内容情報
なんのための「学校評価」か?多様な教育観のもと<教育の自由>を国是とする オランダから,改善の手法としての評価のあり方を学ぶ。
内容説明
誰の、何のための評価なのか?新自由主義のもと世界中で導入された学校評価という政策手法は様々な歪みを引き起こしている。社会の希望を託す子ども達にとって、何が不足し何を改善すべきなのか。そのための理念と手法をめぐって模索するオランダの教育現場を生き生きとしたレポートで紹介し、未来への希望に繋げる学校評価のあり方を考える。
目次
今、求められる学校評価とは
第1部 学校の自己評価を重視した学校評価政策―2002年教育監督法(学校の自己評価を重視した教育監督法の成立;学校内のコミュニケーションを促す学校の自己評価―自己評価ツールZEBO;教育監査に対応できる自己評価ツールの流行―自己評価ツールWMK)
第2部 学校評価の今日的展開と新たな模索(学力テストの結果を重視したリスク分析―教育ガバナンス政策の導入;中央最終試験の導入と問題点;オルタナティブ教育連盟による学力テスト偏重批判;ダルトン・プランの訪問視察)
著者等紹介
奥村好美[オクムラヨシミ]
兵庫教育大学講師。1985年生まれ、京都大学大学院教育学研究科博士課程修了、博士(教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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客野
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オランダのオルタナティブ教育に興味があって読んだのだが、主眼は学校評価、教育評価にあった。ただ、オルタナティブ教育を、学校評価という別の視点から考えられたのでまあよし。ただ、教育評価(統計とか)に関して無知な私には難解な箇所が多々あり、自分の不勉強を恨む。また、各章にはまとめもついており、これが非常に私にとっては助けだった2016/07/21
tkg
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オランダの教育評価を検討するにあたって、「教育の自由」という観点がどれほど重要視され議論されるのかが日本との違いのように思われる。日本の教育だけ見ていると気づかない視点のように思う。その意味で非常に刺激的な本だった。2020/09/17