内容説明
京都の町家と町なみは、町衆の美意識と都市文化が育んだ貴重な財産…そんな定説を覆す、意欲的な労作。江戸時代の文献史料を読み解き、幕府、所司代―町奉行体制による建築行政の影響を明らかにする。
目次
序章 古代から近世初頭の京都―江戸時代までの町家と町なみ
第1章 京都の町なみを整えたのは―家作禁令と建築規制、御触書と町式目
第2章 桟瓦葺になった町なみからウダツが消える―瓦葺の規制と解除
第3章 京都と江戸の町なみが違ったわけ―江戸の土蔵造と京都の真壁
第4章 京都の町家と梁間規制―町家の構造と民家の梁間規制
第5章 ムシコと町家の表構え―名称の変遷と表構えの変容
第6章 町家内部の違反建築―規制された唐紙を使えたわけ
第7章 武士を見下ろしてはいけなかったのか―町家二階からの見下ろしと町家型式
第8章 木戸門のある町なみ―町々と木戸門のかかわり
第9章 木戸門のかたち―京都の立派な木戸門
結章 京都の町家と町なみ―目立つ普請にてはこれなく候
著者等紹介
丸山俊明[マルヤマトシアキ]
1960年京都市左京区生まれ、第四錦林小学校、近衛中学校、鴨沂高校卒業。1983年琉球大学法文学部史学科(日本史専攻)卒業。1989年大阪工業技術専門学校2部建築学科卒業。1997年京都工芸繊維大学大学院修士課程修了(工学修士)。2001年京都工芸繊維大学大学院博士課程修了(学術博士)。住環境文化研究所代表。一級建築士。日本建築学会正会員。京都建築大学校、京都建築専門学校、大阪工業技術専門学校非常勤講師。専門、建築史・都市史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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