内容説明
友也は十六歳の時、「死神」とひとつの取引をした。幼なじみの香子の命を助けるかわりに、友也自身が二十歳になる前日に死ぬ、と約束したのだ。そしてついに、恐れていた十代最後の日が訪れて―(「十代最後の日」より)。思わず背筋が凍る、恐怖の物語をあつめたホラー作品集。
著者等紹介
赤川次郎[アカガワジロウ]
1948年福岡県生まれ。日本機械学会に勤めていた1976年、「幽霊列車」で第15回オール讀物推理小説新人賞を受賞して作家デビュー。1978年、『三毛猫ホームズの推理』がベストセラーとなって作家専業に。『セーラー服と機関銃』は映画化もされて大ヒットした。多彩なシリーズキャラクターが活躍するミステリーのほか、ホラーや青春小説、恋愛小説など、幅広いジャンルの作品を執筆している。2006年、第9回日本ミステリー文学大賞を受賞。2016年、『東京零年』で第50回吉川英治文学賞を受賞。2017年にはオリジナル著書が600冊に達した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えみ
20
こわい、というよりも切ないと思った。表題の他に『ハープの影は黄昏に』『駐車場から愛をこめて』の三話収録。死神と取引した男の子の話、同じ日を繰り返すループもの、幽霊の出る駐車場の話。三者三様、各々違う怖さと切なさがあって楽しく読めた。ただし共通していることもある。それは“愛”。愛が軸となり、物語を結末へと運ぶ。昔から怖い話には愛がつきもの。そして何より一番のお薦めポイントは読みやすさ。最初本を開いたとき児童書かと本気で思ったくらい。もしかしたら本当に児童書?懐かしさすら感じた。少し怖くて切ない不思議な物語。2019/10/01
ココ
11
こわい話、というほど怖くないけど。赤川さんだから。でも、赤川さんならではの、ラストの寂しさが残るショートストーリーだった。2019/02/09
雨巫女。@新潮部
5
《私-図書館》標題の話も含めてどれも、怖かった。ミステリーより、ホラーだね。2018/12/03
モモ
4
駐車場の話がなんとも。2018/11/10
リリパス
4
3つのお話が入っている短編集です。ちょっと怖いお話や、物悲しいお話の、ホラー作品集でした。2018/01/23