内容説明
津波襲来6道県60市町村別被災写真を収録。
目次
住民が見た津波
北海道
青森県
岩手県
宮城県
福島県
茨城県
千葉県
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
湘子
44
各地の被災状況の数字のみ、あとは写真だけ。余計な文章が付いてない分、見る側に様々な思いを抱かせる写真集だと思う。中には亡くなられた方や動物たちの姿もあり胸がつまった。ここで被災された方々の気持ちは到底分かるものではない。でも少しでも寄り添いたい、忘れないでいたい。そして今私に出来ることは何なのか考えたい、と思い手に取った。救われたのはほとんどが表情のない大人に比べて、いくつかの笑顔の子供たちの写真。この子供達のためにも今の大人が頑張らなくては。2015/03/19
姉勤
32
ことばはいらない。だが、後世に世界に。伝えるためのことばは必要。ことばに詰る写真ページをめくるごとに息をのむ。自宅があったであろう場所に、巨きな船が横たわる。泥に塗れた記憶のよすが。瓦礫が満ちた体育館に無造作に置かれた棺。哀しみと笑顔と祈り。永遠とまでは云わないまでも二代先ぐらいまでは変わらないと思っていたものが、地球の殻が少したわんだ程度で。たくさんの人が亡くなったが、生きている。続いている。2015/01/26
ひろ☆
15
津波の後の現実。見られることを意識していないので、本当その後の現状。2015/02/22
ばりぼー
15
この本をここに登録することに、かなり躊躇しました。3.11を記録した写真集は他にもたくさん出ていて、朝日、毎日、読売などの大手新聞社が出したものには、必ず写真を説明するキャプションや、写真だけでは伝えきれない詳しい解説などがついています。しかし、ここには、全く文字がありません。この写真集をどれだけ「読めば」読了したことになるのか…、ここに取り上げること自体が不謹慎なのではないか…。思い悩むことばかりですが、被災した方への想いを込めて記録させていただきます。2013/07/21
ミナコ@灯れ松明の火
15
言葉は現実を越えないのだと痛感する。言葉による説明はほとんどなく、ほんの少しの数字と圧倒的な数の写真があるだけ。他の誰かによってつけられた解説を読むのではなく、ただただ目の前にある風景から自分で感じるための本。どれだけ時が経っても忘れないために。2011/12/09