内容説明
冷戦終結後も中国では、単一の政党が政権を独占する「党国体制」が存続している。これは、中国の政治体制がイデオロギーよりも、むしろ歴史的に形成されたその社会構造によって、規定されていることを示している。本書は、中国の王朝体制が崩壊し今日まで続く「党国体制」が中国国民党によって生み出された過程を解明する。
目次
序論 中国国民党史研究の方法
第1章 革命運動の起源―興中会
第2章 地域社会の政治化―中国同盟会
第3章 議会政党の挫折―国民党
第4章 前衛政党の誕生―中華革命党
第5章 中央政府の創出―広東軍政府
第6章 革命哲学の確立―『孫文学説』
第7章 党国体制の樹立―中国国民党
結論 党国体制の樹立と国家―社会関係の転換