内容説明
本書は、中央大学企業研究所創立20周年記念事業の一環として企画されたものである。「日本の高度成長の秘密」が賞賛された頃は、日本の金融機関は、たしかに有効に機能したと考えられるが、今はまことに惨めな存在と化している。こうした日本経済に起こった金融システムの構造変化とは一体なんだったのか、この点を各研究者の視点から検討する。
目次
第1章 金融経済化と銀行―金融ビッグバンの根底にあるもの
第2章 新日本銀行法について
第3章 金融システムの改革と企業金融―コーポレート・ガバナンスの視点から
第4章 株式相互持合いについて
第5章 電子マネーの虚像と実像
第6章 資産管理産業の台頭とコーポレート・ガバナンス―年金基金の新たな役割
第7章 マネーサプライ重視の誤謬―ファイナンス的視点からの金融政策試論
第8章 金融業の規制緩和・市場規律・非市場的調整
第9章 開発金融の構造変化とシステム
第10章 新通貨ユーロと日本企業