内容説明
ジャパン・バッシングに遭遇する「経済大国」日本の国際責任は何か。日本のとるべき平和政策を直言する。
目次
1 宗教と平和―ソフトとハードな宗教、本物と歪曲された宗教
2 スター・ウォーズ―さらにいっそう攻撃的な兵器体系
3 日米経済関係―経済帝国主義の一事例
4 日本のための積極的平和政策―いくつかの提案
5 太平洋戦域における安全保障政策のオルターナティブ
6 平和運動―その構造と役割の探求
7 平和研究の今後の25年―課題と展望
8 平和学―カリキュラムの提案
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かじやん0514
5
ガルトゥングの安全保障論。1989年発行。最大の疑問は、純粋に防御的な軍事力がありうるかという点。ガルトゥングが生まれたノルウェーには存在しているのかも分からない(でもNATOに入っているし…)。軍事力が純粋に防衛的でありうるとしたら、個々の兵器の性質(例としては国境近くに並んだ砲台などが挙げられていた)ではなく、それを使用する政治の意思であるし、将来のどこかで軍備をなくす、という政治目標を明確に持たなければ防衛的な軍事力を維持するのは困難であると思われる。いろいろ考えさせられることの多い本ではあった。2015/01/24