内容説明
爛熟を極めた19世紀のパリの風俗を鋭い観察眼と綿密な調査によって描き出した兄のエドモンと弟のジュール。文人たちとの交流、度重なる政治的動乱、娼婦の華々しい生活、ジャポニスムの隆盛…ゴンクール兄弟の生涯からあざやかに蘇る、フランスの真の姿。
目次
1 第二帝政―兄弟のデビューからジュールの死去まで(時代の気分;兄弟の出自;修行時代;ガヴァルニそしてイタリアの頃 ほか)
2 普仏戦争(パリ攻囲とパリ・コミューン)
3 戦後の第三共和国(『ザンガノ兄弟』の頃;ゴンクール兄弟と女性;花ひらくロレット、ココット、クルティザーヌ、娼婦;オッフェンバックの第二帝政 ほか)
著者等紹介
斎藤一郎[サイトウイチロウ]
1933年、大連に生まれる。東大仏文科卒、同修士。埼玉大助教授、東京芸大教授、同音楽学部長、同名誉教授。瑞宝中綬章。主な訳書に、『ゴンクールの日記』(編訳、岩波書店、1995年、第四回日仏翻訳章受賞/上・下巻、岩波文庫、2010年)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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