内容説明
ニホニウムを含む全118元素の名前の由来について、元になったギリシャ語やラテン語はもとより、ギリシャ・ローマ神話の登場人物、地名や人名をその語源に遡って解説する。命名に関連する発見の逸話や、『古事記』や『日本書紀』での元素の記述も紹介する。命名者が名づけに込めた思いに迫り、「ことば」の面から元素を考える。英・独・仏・スウェーデン・ギリシャ・ロシア語の元素名と読みのカタカナも記載。
目次
H 水素
He ヘリウム
Li リチウム
Be ベリリウム
B ホウ素
C 炭素
N 窒素
O 酸素
F フッ素
Ne ネオン〔ほか〕
著者等紹介
江頭和宏[エガシラカズヒロ]
1973年福岡市生まれ。九州大学理学部化学科卒業。京都大学大学院理学研究科化学専攻博士後期課程修了。京都大学博士(理学)。現在、某企業研究所勤務。専門は物理化学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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氷柱
2
722作目。6月4日から。各種元素に関する説明書。性質や応用などは一旦置いておいてひとまず発見までの過程が具に描かれている。場合によっては性質も記載される。どこから読んでも良いようになっている親切設計。発見者や研究に携わった人物が被っていることも多いので「あの元素もこの元素もこの人が関わっている!」と思わされることも多々ある。現在は元素が発見される可能性のある地域が絞られているという排他性・・・というよりも技術力の格差があるのが悲しい。2021/06/06
捺原佐屋
2
命名の由来にほお~となりました。ニホニウムが載っているので手に取りましたが、他の元素も勉強になりました。2017/11/11
しびぞう
2
面白かった!表題からして化学バリバリかと思いきや語源を知る読み物として最高に面白かった。読中「へー」とか「ほー」とかそんな声ばかり自然と出て来たので、電車の中で読むのは非常に危険だと思った。随分じっくり読んだが、語源の説明が面白すぎて、肝心の元素の名前は一体いくつ覚えられたのだろうか自分に問うのが少し怖い。2017/09/28
misokko
1
118番目までの元素の名前日本名も含めてその語源が説明されている。10年くらい前の元素記号表では112番目以降はまだ名前が決まっておらず「uub(ウンウンビウム)」だったけどこの子は「コペルニシウム」になったようだ。元素の命名に東西の冷戦があったことや科学界の雑学、アニメ雑学まで織り込んであり読み物として面白かった!日本の元素名はそろそろ英語名にそろえるほうが、学生は楽なのではないかと個人的には思っている。2017/10/13
ようへい
0
言語学から元素にアプローチした本。前半は神話など、後半は科学者の名前や国家のネチッこそうなバトル関連など探求欲が刺激されます。聖闘士星矢がたくさん引用されていて嬉しくなりました。2017/12/11