内容説明
日本各地の山間地域の実地調査により過疎地域の状況と地域の生活機能が衰退していく過程を分析するとともに、大都市近郊でも確実に進行している人口減少・高齢化の問題を検討する。そしてこれら諸問題の解決の糸口としての「ソーシャル・キャピタル」の可能性を考察する。
目次
第1章 序論:山間地域研究の軌跡と本書の視座
第1部 過疎問題の概要と人口流出の実態(第2章 地域問題としての過疎とその実態;第3章 過疎山村・大分県上津江村からの人口移動の分析)
第2部 山間過疎地域における生活環境の実態とITによる地域生活機能の支援(第4章 島根県過疎集落における地域生活機能;第5章 地域生活機能とITによる支援)
第3部 ソーシャル・キャピタルとコミュニティの生活環境・地域生活機能(第6章 ソーシャル・キャピタルと農山村地域の生活環境;第7章 ダム建設による水没集落の再編成 島根県雲南市木次町槻之屋集落の事例;第8章 同郷団体による都市農村交流コミュニティの形成;第9章 千里ニュータウンにおける市民活動とソーシャル・キャピタル;第10章 結論:山間地域とソーシャル・キャピタルの事例から学ぶこと)
著者等紹介
堤研二[ツツミケンジ]
1960年3月福岡県大牟田市生まれ。1986年3月九州大学大学院文学研究科修士課程修了。博士(文学)。国立佐世保工業高等専門学校・島根大学法文学部勤務を経て、大阪大学大学院文学研究科人文地理学講座および共生文明論講座教授(兼務)。専門は社会経済地理学。主たる調査フィールドは、山村、炭鉱閉山地域、ニュータウンなど。地域社会変動の理論的研究にも関心を寄せている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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