内容説明
枯葉作戦、カネミ油症など人類が経験してきたダイオキシン汚染の歴史を振り返り、ダイオキシン受容体研究に基づく知見から解説。「3.11」以降あらわになった市民と科学者の隔絶についても、「大学・科学者」と「国・企業」の関係の変容により生じたものであるとして警鐘を鳴らす。
目次
第1部 ダイオキシン被曝の社会史(ベトナム「枯葉作戦」;「カネミ油症」食品公害事件;「セベソ」農薬工場爆発事故;『沈黙の春』から『奪われし未来』へ)
第2部 ダイオキシン受容体研究の科学史(AhR研究の前史;AhRは「内・外」環境を繋ぐ;AhRによる遺伝子転写調節;AhRの本来的な生物機能と毒性発現;考察「科学者・専門家」と「市民」)
著者等紹介
川尻要[カワジリカナメ]
昭和41年3月千葉県立佐原高等学校卒。昭和45年3月東北大学理学部生物学科卒。昭和48年3月九州大学大学院理学研究科修士課程修了。昭和52年7月九州大学大学院理学研究科博士課程修了(理学博士)。昭和52年8月~平成5年3月埼玉県立がんセンター研究所生化学部(昭和60年10月~昭和61年9月アメリカNIEHS,NIH留学)。平成5年4月~平成10年3月埼玉県立がんセンター研究所生化学部長。平成10年4月~平成20年3月埼玉県立がんセンター臨床腫瘍研究所主席主幹、退職。平成20年4月~平成24年3月埼玉県立がんセンター臨床腫瘍研究所専門員。現在同研究所客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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