内容説明
民俗学は何を明らかにできるのか―柳田國男の苦難に満ちた軌跡を丹念に辿りながら近代における民俗学形成の基盤を明らかにするとともに、民俗研究の初志を根源的に問い直すことで精神のアルケオロジーとしての民俗学の再生を企てる。
目次
問題提起 民俗学史は挑発する
1 民俗研究の構想(「常民」から「公民」へ―“政治改良論”としての柳田民俗学;民俗と世相―「烏滸なるもの」をめぐって ほか)
2 人と場(方法として見る民俗学者の人生;町・職人・統計―小島勝治論序説 ほか)
3 対象と認識(社会的なるものへの意志―柳田國男の“郷土”;明文化・系統化される民俗―農山漁村経済更正運動初期における生活習俗の創造 ほか)
展望 方法としての民俗学/運動としての民俗学/構想力としての民俗学
著者等紹介
小池淳一[コイケジュンイチ]
1963年生まれ。国立歴史民俗博物館准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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