内容説明
16世紀、キリスト教宣教師とともに到来した聖母マリア像を、日本の民衆はいかに受容し創作し変容させたのか。「世界美術史」の立場から聖母像への認識の変更を迫る、美術史の第一人者が書き遺した、図像研究の輝かしい達成。
目次
第1章 十六世紀における近代世界システムの形成と「世界文化市場」の成立
第2章 十六世紀におけるキリスト教美術の再編
第3章 イエズス会のアジア布教とその美術政策
第4章 聖母像の日本への到来
第5章 布教第二期―日本人による聖母像の制作
第6章 日本における聖母のタベルナクル―“聖母十五玄義図”
第7章 キリスト教銅版画の発生―天草一五九二年のデューラー
第8章 聖母像の変装
第9章 聖母像の変容―マリア観音
結語 「子を抱く女神」の世界史的展望
著者等紹介
若桑みどり[ワカクワミドリ]
美術史家。千葉大学名誉教授。1935年東京生まれ。東京芸術大学美術学部芸術学科専攻科修了。1962‐64年、イタリア政府給費留学生としてローマ大学に留学。東京芸術大学教授、千葉大学教授、川村学園女子大学教授を歴任。専門は美術史であるが、ジェンダー文化研究所を主宰するなど多方面で活躍。2007年10月3日に逝去。主な著書に次のようなものがある。『寓意と象徴の女性像』集英社、1980、サントリー学芸賞受賞、『薔薇のイコノロジー』青土社、1984、芸術選奨文部大臣賞受賞、『クァトロ・ラガッツィ―天正少年使節と世界帝国』集英社、2003、大仏次郎賞受賞/集英社文庫、2008(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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