出版社内容情報
自閉症では、他者の心を推測する機能「心の理論」や相互(間)主観性が発達するのかどうか、心理学、脳科学、現象学などの知見や理論に基づき、きめ細かく且つ大胆に探究した書。初めに、心の理論の意味と健常の子どもたちの発達がどうなっているのかが述べられ、感覚過敏、ミラーニューロン、脳内模倣などをわかりやすく紐解きながら、著者らが関わった興味深い症例なども示し、徐々に自閉症の心の謎に迫っていく。自閉症の心の世界を知るうえでまさに欠かせない一冊。
山本 晃[ヤマモト アキラ]
著・文・その他/編集
内容説明
心の理論、相互主観性の発達障害とは?自閉症児はどうすれば社会性を獲得できるのか!?自閉症の心の謎に心理学、脳科学、現象学から迫る!
目次
「心の理論」を考える
自閉症の諸症状を感覚過敏から説明する試み
症例C―ことばのほとんどない自閉症児がごく簡単な会話をするまで
乳幼児の言語獲得
ミラーニューロン
自閉症のミラーニューロン機能不全説
脳内模倣による社会性発達の説明
コミュニケーションのためのさまざまな普遍性
人は他者のなかの「I」も経験できる
知覚などに社会的なものはどのように入り込んでくるか〔ほか〕
著者等紹介
山本晃[ヤマモトアキラ]
1952年、大阪市生まれ。大阪大学医学部卒業後、星ヶ丘厚生年金病院神経科医師。1982~1984年、ドイツ学術交流会(DAAD)奨学生として、ドイツ、チュービンゲン大学医学部児童青年精神科客員医師。1984年、大阪市立小児保健センター精神神経科医師。1985年、大阪大学医学部精神医学教室助手。1994年、大阪教育大学教育学部障害教育(現:特別支援教育)講座助教授。2003年、同教授。2018年に定年退職し、現在、大阪教育大学教育学部名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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