内容説明
震災および原発事故後のフクシマ。家族を喪い、故郷を失い、根深く巣食う恐怖から身動きできず、罪悪感、抑うつに苦しめられる。人はかつてない理不尽な喪失から、いかにして回復してゆけるのか。本書は、被災地フクシマにおいてこころの医療に従事する精神科医が書き下ろした鎮魂と再生の物語である。
目次
第1章 生命の喪失
第2章 誇りの喪失
第3章 故郷の喪失
第4章 破局からの回復
第5章 緘黙する少女
第6章 逆境からの脱出
第7章 不登校の少年
第8章 フクシマの現在
終章
著者等紹介
熊谷一朗[クマガイイチロウ]
1967年、福島県いわき市生まれ。精神科医。1992年、筑波大学医学部を卒業し、同年東京医科歯科大学医学部附属病院精神神経科教室に入局。いずみ病院(沖縄県うるま市)、稲城台病院(東京都稲城市)、メンタルクリニックおぎくぼ(東京都杉並区)、松村総合病院、舞子浜病院(ともに福島県いわき市)勤務などを経て、2011年12月、いわきたいら心療内科を開設し、現在同クリニック院長を務める。幼児から老年期に至るまで、幅広い世代への精神科臨床を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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