内容説明
「愛着」とは「食事や生殖と同じくらい生存に必要」であり、「生涯にわたって私たちの行動を形作るもの」。その理論に基づき、患者と共に成長し合える関係を築くには…。愛着理論に間主観性理論、神経科学、外傷研究、仏教心理学を統合した、心の臨床家のための必読書。
目次
愛着と変化
第1部 ボゥルビィを越えて(愛着理論の基礎;メアリー・メイン―心的表象、メタ認知、成人愛着面接(AAI)
フォナギー以後)
第2部 愛着関係と自己の発達(自己の多重側面;愛着体験の多様性;愛着関係はどのように自己を形作るのか)
第3部 愛着理論から臨床実践へ(非言語的体験と「未思考の知」―情緒自己核への接近;体験に対する自己のスタンス―埋没、メンタライジング、マインドフルネス;愛着理論の臨床的側面を深める―間主観性と関係性の視点)
第4部 精神療法と愛着型(発達の坩堝を構成する;愛着軽視型患者―孤立から親密へ;とらわれ型患者―自分自身の心のための居場所を作る;未解決型患者―外傷と喪失の傷を癒す)
第5部 臨床的焦点を鮮明にする(非言語領域(呼び起こされたものおよびエナクトしたものをとり扱う;身体をとり扱う)
メンタライジングとマインドフルネス―心理的解放の二重らせん)
著者等紹介
ウォーリン,デイビッド・J.[ウォーリン,デイビッドJ.][Wallin,David J.]
博士。カリフォルニアのミル・ヴァレィとアルバニーで個人開業している臨床心理士。ハーバード大学を卒業し、カリフォルニア州バークレー市にあるライト・インスティテュートから博士号を授与。そしてほぼ三十年間、そこで臨床を実践し、教育に携わり、精神療法に関する著作を生み出してきた
津島豊美[ツシマトヨミ]
1963年愛知県生まれ。1987年名古屋市立大学医学部卒業、愛知民医連にてローテート研修(内科、外科、整形外科、小児科、産婦人科)。1988‐1996年みさと協立病院精神科勤務。1996年開業。現職、つしまメンタルクリニック院長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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