感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さく
6
健常者の薬理作用を研究した結果から,もし抗うつ薬を摂取したら…というある種のシミュレーションとして読むことが出来る。抗うつ薬を摂取すると性格が明るくなると言われることもあるが,実際の作用は,まあどうにでもなるだろうという考えを再獲得する(p.195~)ようなものらしい。そのため,健康的な範疇であるのにも関わらず摂取すると,その効果が高じてこだわりが無くなる,諸事がどうでもよくなるという所まで行きつくとか。向精神薬はあくまで原因そのものを解決するアプローチではないということに直面化して,本書を閉じた。2023/02/05