内容説明
西からの風に吹かれてわが国に届いた認知療法がしっかりと根を張り、枝葉を茂らせ、大きな樹木に育ってきた。うつ病から不安障害、統合失調症、心身症など多様な精神医学的問題に対してその有効性を認められてきた認知療法。その日本における15年の軌跡を、今、ここに、振り返る。
目次
第1部 認知療法の基礎(認知療法センター便り;認知療法における「知ること」の特性 ほか)
第2部 うつ病の認知療法(うつ病の認知療法(症例;昼下がりの憂うつ;治療効果)
うつ病の再燃・再発防止―認知療法はどれだけ有効か ほか)
第3部 認知療法の応用と実践(不安障害の治療における薬物療法と心理社会的療法;パニック(恐慌性)障害の認知行動療法 ほか)
第4部 認知療法のさまざまな可能性(プライマリケアにおける身体的愁訴と認知療法;心身症の治療:認知療法 ほか)
第5部 日本認知療法学会
著者等紹介
井上和臣[イノウエカズオミ]
1952年徳島県生まれ。1977年京都府立医科大学卒業。1980年京都府立医科大学精神医学教室助手。1986年京都府立医科大学精神医学教室講師。1988年米国ペンシルベニア大学精神医学教室認知療法センター留学。1989年京都府立精神保健総合センター所長。1990年鳴門教育大学人間形成基礎講座助教授。1998年鳴門教育大学人間形成基礎講座教授。2001年鳴門教育大学教育臨床講座教授
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