内容説明
精神分析というと、あたかも外国の本の翻訳を自分の見解のごとく錯覚されていることも多いが、著者は、心血を注いで治療した症例をとつとつと論じながら、治療者が常識的見解にとどまらず、関係論的理解をこえて、メタ心理学的理解をする必要のあること、つまり精神分析の本質を深く洞察していくさまを本書において展開していく。具体的に症例を通してフロイトの精神分析理解が明らにかされる方法が述べられている。
目次
エディプス・コンプレックスの発見と意義
精神性的発達論と神経症
治療の展開、転移
洞察を得る過程
解釈
精神療法のまとめ