出版社内容情報
大きな物語生成が欠落した時代、それでも意志的な物語の生成が行われなければならない。認知科学と人工知能による文学と物語への構成的方法を示し、ナラトロジー自体を次の段階に移行させる新しいナラトロジーの生成をめざす反/非・研究的な言説の集成。
内容説明
古代に始まり、中世・近世を経て近代まで、我々は文学・社会・科学等にわたる独自の思想・哲学を物語化してきた。そして、「大きな物語の終わり」の気分の中で個人がそれぞれの小さな物語を紡ぎ続けてきた前世紀末からの一つの時代は、今終焉を迎えつつある。このような困難な情勢の中からも、意志的な物語の生成が行われなければならない。認知科学と人工知能による文学と物語への構成的方法を示し、ナラトロジー自体を次の段階に移行させる新しいナラトロジーの生成をめざす反/非・研究的な言説集成。
目次
序言 ポストナラトロジーおよび物語生成のポストナラトロジー
第1章 物語生成のポストナラトロジー、その思想と哲学
第2章 歌舞伎、ポストナラトロジーとプレナラトロジーの融合1
第3章 日本のナラトロジーと文学理論への序説、ポストナラトロジーとプレナラトロジーの融合2
第4章 ポストナラトロジーと物語生成の思想をシステム化する
第5章 流動‐固定と私・物語
結言 ポストナラトロジーおよび物語生成のポストナラトロジーの将来展望
著者等紹介
小方孝[オガタタカシ]
岩手県立大学ソフトウェア情報学部教授。1958年神奈川県生まれ。1983年早稲田大学社会科学部卒業。民間企業を経て、1992年筑波大学大学院修士課程経営システム科学専攻修了、1995年東京大学大学院工学系研究科博士課程先端学際工学専攻修了。博士(工学)。東京大学先端科学技術研究センターを経て、1997年山梨大学工学部助教授、2005年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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