出版社内容情報
ゲーム理論の基本的な考え方は、「うまくやりたいけれど、相手もいることだし…」ということである。言い換えれば、相手の出方を考えながら、自分の手を選ぶ、ということである。ゲームには、試合や遊び、競争、企てなどいろいろな意味があるが、とりあえず、ここでは2人、あるいはそれ以上の人びとの間のかけひき状況のことと理解しておけばよいだろう。このような状況では、人びとの行動が相互に依存していて、自分の行動の結果は相手がとる行動によって変わってくる。ゲーム理論は、こういう状況をうまく分析するためのツールなのである。(本文より)
内容説明
なにごとも、相手の出方が重要だ―ジレンマに満ちた関係を解き明かすための強力なツール、「ゲーム理論」。その基本的な考え方を、初心者がつまずきやすい勘所を押さえつつキーワードで解説。
目次
1 ゲーム理論の基礎概念(ゲーム理論の考え方―勝者かチキンか;ナッシュ均衡―ゲームの解 ほか)
2 展開形ゲーム(展開形ゲーム―相手の行動を見てから手を選ぶ;部分ゲーム完全ナッシュ均衡―部分ゲームを切り出す ほか)
3 不完備情報ゲーム(不完備情報ゲーム―腹の探り合い;完全ベイジアン均衡―戦略と信念の相互連関 ほか)
4 進化ゲーム(進化ゲーム理論―戦略の分布とその変化;進化的安定戦略―侵入者への耐性 ほか)
著者等紹介
佐藤嘉倫[サトウヨシミチ]
1957年東京生まれ。1982年東京大学文学部卒業。1987年東京大学大学院社会学研究科単位取得退学。1997年東北大学博士(文学)。現在、東北大学大学院文学研究科教授(ディスティングイッシュト・プロフェッサー)。専門は、ゲーム理論やコンピュータ・シミュレーションを用いた社会変動や信頼の研究と社会調査データに基づいた社会階層研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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