妾と愛人のフェミニズム―近・現代の一夫一婦の裏面史

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妾と愛人のフェミニズム―近・現代の一夫一婦の裏面史

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  • サイズ 46判/ページ数 280p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784787235176
  • NDC分類 384.7
  • Cコード C0036

出版社内容情報

夫婦関係に不和を生じさせる存在、倫理にもとるものとして現在ではタブー視されている「愛人」や、かつて「妾」と呼ばれた人たちは、どのような女性だったのか。



フェミニズムの分野で「妾」や「愛人」が議論の対象にされてこなかったことに疑問をもった著者が、明治期から2010年代までの「妾」と「愛人」にまつわる「読売新聞」や「週刊文春」の記事分析と文学作品の読解を通して、時代ごとに形作られた社会的イメージの変遷をたどっていく。



森鴎外や尾崎紅葉の小説に描かれる近代男性の妾囲い、有島武郎と波多野秋子などの大正期に新聞紙上をにぎわせた知識人の愛人関係、太宰治「斜陽」で「道徳革命」を成就させる戦後の愛人、「嫉妬する妻」による刃傷沙汰事件、「おいしい生活」を望む女性たちの間で流行した愛人バンク、政治家の「女房役」やハイクラス男性のビジネスパートナーとしての愛人、2000年代以降の政治家のスキャンダルのなかで性的に消費される愛人像などを取り上げ、近・現代日本に現れる「妾」と「愛人」像と、その評価を詳細に検討する。



一夫一婦制度が確立した明治期以降、ときに「純粋な恋愛の遂行者」として近代知識人に称賛され、ときに「眉をひそめられる不道徳な存在」として排除された女性たちの存在に光を当てるフェミニズム研究の裏面史。

内容説明

一夫一婦制度が確立した明治期から2010年代までの新聞・雑誌や文学作品を精読して、時代ごとに形作られた「囲われる/働く/消費される女性たち」の社会的イメージの変遷を追う。排除された女性たちの存在に光を当てるフェミニズム研究の裏面史。

目次

第1章 明治の妾―一夫一婦の裏面の妾という存在(法制度からみる妾の位置づけ;妾の近代文化 ほか)
第2章 戦前の愛人―恋愛をする人(近代日本フェミニズムの出発点―恋愛/一夫一婦/妾の否定;愛人の登場―一九一〇年代まで ほか)
第3章 一九三〇年代の妻と妾―妻の嫉妬と閉塞感(「嫉妬する妻」の構築;一九三〇年代の「妻」「妾」の身の上相談)
第4章 戦後の愛人―働く女性、性的存在、不道徳な存在(戦後愛人の原型―一九四〇年代後半から五〇年代;週刊誌のなかの愛人)

著者等紹介

石島亜由美[イシジマアユミ]
1980年、栃木県生まれ。城西国際大学大学院人文科学研究科女性学専攻(修士課程)修了、比較文化専攻(博士課程)単位取得満期退学。博士(比較文化)。専攻は女性学、東洋医学。はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

70
「一夫一婦制度が確立した明治期から2010年代までの新聞・雑誌や文学を精読し、ときに「純粋な恋愛の遂行者」として知識人に称賛され、ときに「眉をひそめられる不道徳な存在」として排除された女性たちの存在に光を当てるフェミニズム研究の裏面史」  2023/08/20

fwhd8325

58
落語には、妾が登場する噺が沢山あります。噺が作られた時代はその存在が認められていたことを感じます。子どもの頃は、そうした身分の方がいたように思います。甲斐性があることが、男としてのステータスだったようにも感じます。今のような火遊びの延長にあるものとは大きく違います。政治家や文豪の例が取り上げられていますが、是非はともかく、そうした時代があったことは理解しておいた方が歴史的に必要かもしれません。フェミニズムの側面から見れば、反発を感じられるかもしれませんが、そうした歴史があったことを理解したいと思います。2023/06/10

アヴォカド

17
まずは調査と視点に感服する。明治時代の妾の(妻も)置かれた都合よいポジションにプンプン怒りながら読み、大正の頃の”恋愛”の発生にそれもまた一種のファンタジーだよなあと思う。戦後からここまで”働く女性”となってきたわけだけれど、そこでは男女の格差やその他も解決されたとは言えず、また女性同志の格差も広がっているような気がする。2023/06/12

うさぎや

13
「妾」と「愛人」はどう違うのか、そしてそもそもどのような存在なのか、その変遷を探ることで「夫婦」の在り方を問う1冊。とても興味深い。2023/04/06

さとちゃん

5
日本近現代における一夫一婦制の裏面となる妾と愛人について、新聞などを精読して研究されたもの。博士論文をベースに、とはいえ、研究職を離れてもこれだけの研究を続けてこられたことに驚く。「夫の生産労働を支えていたのは、家にいる妻の再生産労働だけではなかったということに私たちは気づくべきなのである。愛人たちの労働もまた夫を力強く支えるものだった。」との指摘にうならされる。2024/01/25

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