サイレントマザー―貧困のなかで沈黙する母親と子ども虐待

電子版価格
¥2,200
  • 電書あり

サイレントマザー―貧困のなかで沈黙する母親と子ども虐待

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 46判/ページ数 274p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784787234247
  • NDC分類 367.6
  • Cコード C0036

出版社内容情報

虐待と貧困の連鎖の渦にいながら、助けを求める声を上げられない母親たち=サイレントマザー。



育児放棄や暴力などの子どもへの虐待、父親の娘への性暴力を見て見ぬふりをする、ついには子どもを殺してしまう……。社会問題にもなった虐待事件のルポルタージュや資料を丹念に読み込み、不登校と向き合う母親、子を愛せない母親、破壊衝動をもつ母親、子を病気に仕立てる母親などの調査事例も多角的に検証する。



サイレントマザーは夫の暴力や経済的な貧困に苦しみ、自身の子ども時代の暴力経験から心身を害している場合も多いことを明らかにして、「助けて!」を言えずに沈黙・貧困・虐待のスパイラルから抜け出せないと指摘する。児童虐待防止の関係者が「沈黙しないで! 助けを求めて! 自分と子どもの命を輝かせて!」と訴えて、すべての機関・関係者に対抗策・防止策を提示する。

内容説明

暴力‐沈黙‐貧困のスパイラルから抜け出せないまま子どもを虐待し/虐待を黙認する、「助けて!」が言えない母親=サイレントマザーは、自身が子ども時代に受けた暴力によって心身を害している場合も多い。児童虐待の深刻な事例を分析して「沈黙しないで!」と母親に訴え、機関・関係者に防止策を提示する。

目次

サイレントマザーの生活
第1部 事例をもとに検証する(サイレントマザーの事件;未然に防止することはできなかったのか)
第2部 多様なサイレントマザーの生き方(見過ごされた虐待死―語らない母の手が犯した「心中による虐待死」;わが子を病者に仕立てる母親;ある不登校をめぐる事情;性的虐待に沈黙する母親;乳児遺棄事件とマザーとなる人 ほか)
サイレントマザーはサイレント・マジョリティー―「助けて」を言わない多数の母たち

著者等紹介

石川瞭子[イシカワリョウコ]
聖隷クリストファー大学社会福祉学部教授。専攻は社会福祉学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆう。

35
虐待をしてしまう母親。そこに社会から向けられる目は、酷いことをした母親という視線。しかし、子育てや生活のなかで声をあげることすらができない社会背景があり、母親は沈黙することでSOSを発している。「助けて」を言えない社会の構造。自己責任社会の矛盾をこの本は訴えている。支援に求められるのは声なき声を捉える実践力。そして自己責任社会を変革する実践力ではないだろうか。アウトリーチの重要性を痛感した。2018/08/23

シャボン玉

34
読むのがつらいけれどつい読み進めてしまうこの手の本😰貧困、愛情不足、無知などがキーワード。2019/06/27

ryo

21
児童虐待や乳児遺棄事件などが発生すると加害者である母親に非難が集中しやすい。でも、加害者がどんな風にいきてきたのか、社会が受け入れていたのかを知ることが重要であると感じました。母子支援に携わる者として、単純に加害者のみを責めていてはダメだと思いました。2018/09/21

こぽぞう☆

14
図書館本。新刊の棚より。副題「貧困のなかで沈黙する母親と子ども虐待」とあるが、その範疇ではない事例も多く収められている。ただ、本としてのバランスが悪いし、必要以上(なのか、校正が悪いのか)に個人情報保護のための配慮が多すぎて読みにくい部分も。私はノイジィマザーだなー。2018/02/08

まゆまゆ

9
人生の重大な局面で「助けて」と言えない母親たち。多くはシングルマザーで、社会支援制度を利用せずに独りで抱え込んでしまい、結果として子どもが犠牲になってしまう。虐待や乳児遺棄、発達障害といった個別事例を紹介していく。異質だと決めつけないのはわかるんだけど、根底に潜む原因を突き止めるのはやはり難しいんだろうと感じる。2018/05/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12230209
  • ご注意事項

最近チェックした商品