内容説明
世界各地での紛争の激化、社会問題の肥大化、そして解決策の模索…。多様な価値観を背景にした各国・各人の「正義」の衝突を調和するためには何が必要か。人々の営みを丁寧にすくい取ることで、共存・共生するためのロードマップや実践的な技法を提言する。
目次
プロローグ 設計的視座から紡ぎ出す相関地域研究
第1部 問題の場所から可能性の場所へ(モニュメントの読み解きからみる南米ペルー社会;都市で村の首長を作る―カメルーン、バミレケ首長制社会を支える人々;食と宗教―北タイに生きる中国系ムスリム;ポーズとフレーム―フィリピンの国民的物語の身体化;三・七五度の近代―旧朝鮮総督府庁舎からみる建築設計の歴史的可能性)
第2部 共存と調和の技法に向けて(産後の食物規制のオルタナティヴな捉え方―ラオスでの産後の食物規制の「生きられた経験」へのアプローチ;序列化する建材―インドネシアの恒久住宅;コロンボ(スリランカ)下町での地域学習塾開設プロジェクト―日常のデザイン行為から地域居住環境を考える
多様性から読み解く地域像―ベトナム紅河デルタの自然と人の関わり
生きている宗教と現代世界―東南アジア仏教徒からの考察)
エピローグ ローカルからグローバルへ、グローバルからローカルへ
著者等紹介
谷川竜一[タニガワリュウイチ]
1976年、大分県生まれ。金沢大学新学術創成研究機構助教。専攻はアジア近代建築史・都市史、文化資源の空間論
原正一郎[ハラショウイチロウ]
1957年、千葉県生まれ。京都大学地域研究統合情報センター教授。専攻は情報学
林行夫[ハヤシユキオ]
1955年、大阪府生まれ。京都大学地域研究統合情報センター教授。専攻は東南アジア民族誌学、文化人類学
柳澤雅之[ヤナギサワマサユキ]
1967年、奈良県生まれ。京都大学地域研究統合情報センター准教授。専攻は農業生態学、ベトナム地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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