青弓社ライブラリー<br> 恋愛の社会学―「遊び」とロマンティック・ラブの変容

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青弓社ライブラリー
恋愛の社会学―「遊び」とロマンティック・ラブの変容

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  • サイズ B6判/ページ数 243p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784787232847
  • NDC分類 361.4
  • Cコード C0336

内容説明

「彼氏いないのなら何をしに学校にきてるの?って感じ」―雑誌やテレビ、マンガのなかの恋にふれ、学校やバイト先、職場で恋する相手を探し、2人で愛を楽しもうとする若者たち。現代の恋愛事情を、雑誌記事やアンケート調査をもとに、人間関係、魅力ある異性像、アプローチの仕方、別れの理由などの視点から読み解く。そこから見えてくるのは、恋愛が曖昧さや不確定性を味わう「遊び」の感覚を内包していること=恋愛の遊戯化である。それと同時に、結婚や別れの決断を先送りし、曖昧な関係性を享受して2人の世界に自閉する恋愛の実相も垣間見えてくる。恋愛=結婚という規範を支えたロマンティック・ラブ・イデオロギーが変容し、むしろ結婚が恋愛的なるものに従属している状況をも照らし出し、恋愛とそれを追求する欲望の臨界点を見定める。

目次

序章 恋愛の社会的物語―テーマと方法論
第1章 恋愛の死と再生―恋愛物語の転回
第2章 ロマンティック・ラブ―永遠を誓う真面目な恋愛
第3章 遊び―生の未決定性を快楽にする形式
第4章 魅力ある異性
第5章 アプローチ
第6章 別れの理由
終章 恋愛という遊び

著者等紹介

谷本奈穂[タニモトナホ]
1970年、大阪府生まれ。関西大学総合情報学部准教授。専攻は現代文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Shiori

4
日本人の恋愛観が変わってきたのはやはりメディアの普及が原因なのだろうか。う〜ん。2017/11/26

カモメ

2
17.8世紀ヨーロッパ、恋愛は結婚の外でなされるものでしたがキリスト教の倫理の影響から対立することとなり、近代、対立を解消すべく個人主義が高まり恋愛が結婚の中で組み込まれていくとのこと。もう少し個人主義の部分を掘り下げてほしいと思いました。結末を先延ばしする為に未婚化晩婚化が進んでいる、恋愛が結婚に結び付くことで恋愛が永続的であるべきとされた、一人の人を生涯愛する事は真面目かどうかといった点は根拠が不充分に感じます。近年は恋愛には価値観の一致が求められ、今度は恋愛と友情が近くなっていると思いました。2020/09/17

2kz1

2
ラノベ読んだりエロゲやったりした方が早い(半分くらい冗談です)。2012/03/14

たろーたん

1
恋愛という無政府的な力を結婚という制度に組み込みむのがロマンチックラブイデオロギーである。簡単な例なら、「恋愛のゴールは結婚」という言説がそれだろう。社会階層や秩序を不安定にさせる可能性がある恋愛を、結婚とセックスにくっつけ管理する。しかし、現代においては、婚外セックスを批判し結婚を安定させる機能はあっても、恋愛とは一生涯ただ一人の人を愛するという、遊びの恋愛を排除する、まじめな恋愛の機能は失っており、恋愛イデオロギーは変容していると著者は言う。著者は、特に遊びの恋愛が出てきたところに注目している。2018/11/06

shunpeace9

1
雑誌で出てくる声というのは、けっこうリア充中心だから、若者全体の恋愛を論じることは難しいのではないかと思った。特に、曖昧な関係性を楽しむという部分は楽しめる人って少数じゃないか?と思ってしまった。その関係以外に安全基地のある人だけが楽しむことができるのでは。著者の言うように、今の若者が関係性を確定させず、曖昧な関係性を作ろうとしているというのは共感したけど。デートに誘う時とか、相手への対応で逃げ道を残して曖昧な関係性にして、傷つくのを避けてるというのは、そうしなければならなくなった社会的な背景があるような2014/11/27

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